東京都認証 特定非営利活動法人

日本プロフェッショナルエンジニア協会

Japan Society of Professional Engineers

【実施報告】第320回神戸-東京鬼金CPDセミナー/320TH ONIKIN CPD SEMINAR

JSPEは米国プロジェクトマネジメント協会の登録教育事業者として、プロジェクトマネジメントに関するセミナー(鬼金セミナー)を開催しています。
本セミナーではA Guide to the Project Management Body of Knowledge(PMBOK® Guide) 6th Editionを教科書として、講師(PE and PMP®)が経験したプロジェクトマネジメント経験を講義します。セミナー参加者には、Professional Engineer(PE)に必要な継続学習時間(PDH)やProject Management Professional(PMP)®に必要な継続学習時間(PDU)が発行されます。

鬼金CPDセミナー
開催日程:2020/2/8 (土) 13:00-16:15
参加費 :3,000円(JSPE会員)、5,000円(非会員)
講師  :JSPE会員 鈴木央(PE, PMP®)
副講師 :(神戸会場)JSPE理事 森口智規(PE, PMP®)
CPD&PDU:3PDHおよび3PDU or 3 Contact hoursを提供
提供PDU : 3.0 Hr (Leadership 1.0 Hr, Technical 1.0 Hr, Strategic 1.0 Hr)

講演題名:建築設計プロジェクト・マネジメント 手法の変遷とBIM/CIM
英語タイトル:Architectual Design Project Management – Changes in Method and BIM/CIM
講演概要:平成時代初頭から、現在に至るまで建築設計手法は大きく変化しています。漸くCADが普及し始めた時代と、BIM/CIMなどのフロントローディング設計時代ではプロジェクト・マネジメントにおける要点も変わっていると想定されます。本講義では建築設計手法の変化を振返り、それがPMBOK®Guideの使い多にどう影響しているか一緒に考えいたいと思います。また、本講義後半では、NECCSの「BIM Guideline」と国土交通省の「3次元データ利活用方針」を読み込み、BIM/CIM要件定義における留意事項とPMBOK®Guide記載内容との関連付けを試みます。

本会場(東京):港区立生涯学習センター(ばるーん)303学習室
サテライト会場(東京):兵庫県民会館(元町)

Web視聴も可能性です。※Web視聴の場合、PDHのみ発行します。
(講師と対面形式でのセミナーにならず、PDUの発行要件を満たさないため)

【実施報告】

参加者:<東京>10名(PE8名、PEN2名、FE1名)  <神戸>10名(PE8名、PEN2名)

                <web視聴>1名(PE1名)

2月8日(土)に鬼金CPDセミナーを開催しました。講師である鈴木PEから、今後、設計の主流となるBIM(Building Information Modeling)について、PMBOK®の内容を絡めながら、ご紹介いただきました。BIMでは、ソフトウェア上に表現した線(部材)に材質や納期といった情報を入力し、物量集計やスケジュール管理といったプロジェクトマネジメントを容易にするといった面を説明頂きました。その一方で、BIMを用いる際に、今後、問題になりそうな点について、グループ討議を行いました。     

  1.  BIMの製品に掛る問題:異なるソフトウェアを異なるユーザーが使用すると情報交換に支障、など             
  2. プロセスに掛る問題:同時に複数のパーティが単一のシェアされたモデル作業するプロセスを構築する必要がある、など。
  3. 人員・ユーザーに掛る問題:組織体 (会社など)BIMの知識を十分有していない、など。

また、BIMを用いる場合にはエンジニアリングマネージャー以外にBIM専属のBIMマネージャーが必要になることを示唆頂き、講義終盤にてNCEESが公表している「プロジェクトBIMガイドライン」を紹介いただき、以下のように講義をまとめていただきました。

① BIM/CIMは属性情報を持った要素からなる建設モデルをプロジェクト初期で作成する新しい建設・建築設計手法であり「フロント・ローディング」を可能にするもの。

② BIM/CIMモデルにプロジェクト・マネジメントと施設運用に必要な様々な情報 (48D) を持たせ情報の一元管理を行う。

③ 導入を成功させるにはソフトウェア/IT環境整備、組織体のプロセス改変、人員確保と教育などが必要となります。

④ プロジェクトにおいては要件定義、変更管理とそれを行うキーパーソンの確保が成功要因となる。

参加者の皆様、ご協力ありがとうございました。

東京会場の様子