第二回日本技術士会-英国IMechE合同セミナー
【日時】 2019年12月6日(金) 13:00 – 18:00
【場所】 東京工業大学CIC国際会議室(田町キャンパス)
【出席者】 30名弱、JSPEから森山(記)
【タイトル】 気候変動とエンジニアリングの挑戦 (Climate Change and Engineering Contribution)
【プログラム】
13:00 開催の挨拶 岸本喜久雄 日本工学会会長、東京工業大学名誉教授
第一部 基調講演
13:15-13:45 特別基調講演 相澤寛史 環境省温暖化対策事業室長
13:45-15:45 基調講演 (Keynote Presentation)
1. Dr. Tim Fox, IMechE (Sea-Level Rise)
2. 鼎(かなえ)信次郎 東京工業大学教授
3. 矢嶋龍三郎(ダイキン)-日本技術士会
4. Dr. Atrey, IMechE (Sustainable Cooling)
第二部:パネルディスカッション
1. 日本技術士会環境部会における環境問題に対する取り組み (中村洋之)
2. 日本機械学会環境部門における活動の内容紹介 (浦島邦子)
3. 技術の社会的評価 (藤村修三 東京工業大学教授)
4. British Standard Institution (ISO 化への道-グローバルな課題に関する取り組例))
17:45-18:00 結言と閉会の辞: 蝦名雅章 IMechE 日本代表
【概要】
偶然にも今年のJSPE Dayと同様の地球温暖化がテーマであった。第一回目の「スマートシティ」に続いて第二回目の日本技術士会-IMechEの共催イベントであった。
【内容】
開催の挨拶(岸本先生)
- 東工大の紹介
- 日本技術士会国際委員会
特別基調講演(環境省 相澤氏)
- 気候変動の日本への影響
- これまで気候変動対策として“緩和(Mitigation)”が重要視されてきたが、今後は“適応(Adaptation)”も重要になってくる
- 環境省の取り組み、これまでZEB(Zero Energy Building)であったが、今後Zero Energy Area(地域へと拡大)
- 台風15号による千葉の停電での「道の駅むつざわ つどいの郷」の取り組みを紹介
- 2050年に向けてZero Emission Cityに名乗りをあげている地域もでている
基調講演 (Keynote Presentation)
1. Dr. Tim Fox, IMechE (Sea-Level Rise)
- 海面上昇や洪水などを踏まえた建築物の設計に対するエンジニアとしての適応について
参考レポート:RISING SEAS: THE ENGINEERING CHALLENGE
2. 鼎(かなえ)信次郎 東京工業大学教授
- 洪水シミュレーションの紹介
3. 矢嶋龍三郎(ダイキン)-日本技術士会
- 冷蔵庫などの冷媒の政策動向と持続的発展について
4. Dr. Atrey, IMechE (Sustainable Cooling)
- 食品の冷凍サプライチェーンに対するGHG削減の取り組み
- 液体窒素を利用したTRU(Transport Refrigeration Unit)の開発例
- エンジンにはDearmanエンジンを利用
パネルディスカッション
各団体の環境分野の取り組みを紹介。
藤村教授はSocialization Engineeringの取り組みを紹介。この言葉は造語であるが、エンジニアリングとして、技術を開発→周辺技術を組み合わせてシステム化→社会に適合する最後の段階で考えるべきことが重要であるとの説明
BSI(British Standards Institution)の楠本氏は規格策定の紹介。事例として、ヤマト運輸がグローバル戦略を進める中で、公開仕様書を策定し、ISO化を進めているとのこと